レゴ®スター・ウォーズ/スカイウォーカー・サーガ|レビュー
レゴ®スター・ウォーズ/スカイウォーカー・サーガ
発売日:2022/4/5
ジャンル:アクションアドベンチャー
先日、発売2週間で全世界累計販売本数(ダウンロード版を含む)が320万本を突破したことが発表された本作。今回はこの『レゴ®スター・ウォーズ/スカイウォーカー・サーガ』について書いていきたい。
筆者は『スター・ウォーズ』の映画作品がまだ三作品しかなかったころ、ルークの物語が“エピソード4~6”と呼ばれるようになる前からのファンだ。
そんな一人のスター・ウォーズファンが、同じくスター・ウォーズを愛する人に特にオススメしたいのが、この『レゴ®スター・ウォーズ/スカイウォーカー・サーガ』である。
これは過去に発売されたゲーム作品の総集編などではなく、完全新作となっているので安心してほしい。
本作は、世界中で愛されているブロック『LEGO(レゴ)』のゲームシリーズと、『スター・ウォーズ』がコラボレーションした作品となっている。
レゴのゲームシリーズは、子供も大人も楽しめる内容で人気のあるシリーズだ。中でも『レゴ®シティ アンダーカバー』はレゴのオープンワールドゲームとして、非常に根強い人気を誇っている。
ブロックおもちゃのイメージで「子供向けだろう」と思われる方もいるかもしれないが、非常に完成度の高いシリーズとしても有名である。
もちろんストーリーを見れば、『レゴ』の明るく楽しいイメージを損なわない、コメディタッチのものであることは確かだ。
ただしそこに盛り込まれるコラボレーション要素の質の高さからは、コラボ元の作品に関して非常に知識量のある制作者たちが、思いを込めて作っていることが感じられる。プレイしている原作のファンからすれば、同じ“作品への愛”が感じられてとても嬉しいものだ。
さて、さっそくゲームを起動してみると、まずはエピソード選択画面が表示される。初期から開放されているのはエピソード“1・4・7”の三作品で、そこから好きなものを選んでプレイを始めることとなる。
ファンならさっそくここで悩んでしまうかもしれない。
映画の公開順からプレイするか、ストーリーの時系列順から辿っていくか……と。
『スター・ウォーズ』の映画作品は、“公開順”と“作品内の時系列順”が一致していないことで有名な作品群である。時系列に並べるならば“エピソード1~9”となるが、公開順で並べると“エピソード4~6、1~3、7~9”という形になる。
ここでは個人的な好みを優先し、筆者は“エピソード4”を選択することとした。やはり人生で初めて観たスター・ウォーズとして、非常に大切な作品なのである。
エピソードを開始したとたんに流れ出す、あまりにも有名すぎるテーマソング。そして黄色い文字で物語のあらすじが書かれ、ゆっくりと画面の奥へと流れていく演出。
これだけでもう、ファンとしては感無量である。まだ始まったばかりだというのに、すでに興奮は最高潮に達している。
そしてあらすじが流れ終わると、巨大な宇宙戦艦がゆっくりと画面内へ姿を現し、広大な宇宙空間のスケールの大きさをまざまざと見せつけられることになる。
このシーンだけでもう、「スター・ウォーズだ!」とテンションはマックスだ。これぞ『スター・ウォーズ』という演出を、決して取りこぼさずにすべて拾ってくれている。
他にもシーンが切り替わる際の、画面の映像がゆっくりと左右の片側へ流れていくあの演出も、そのまま取り入れられている。『スター・ウォーズ』らしさを随所に感じられるつくりに、次々と嬉しい発見ができるのも本作の魅力だ。
ちなみに、本作は300以上のキャラクターを操作することが可能である。つまり、これがどういうことかというと、
こうしてR2-D2を操作することも可能だということである。
そして実際にプレイしてみると、レゴとして再現されているキャラクターはもちろんポップな見た目だが、背景やフィールドそのものは非常に精細に描写されていることが分かる。
砂漠をR2-D2で移動すると、砂の上にきちんと通った跡が残るのだ。砂の粒の表現も細かく、本当にサラサラとしていそうで、つい触りたくなってくる。
こうした小さな発見がいくつもあって、気づけばあちこちに寄り道をしていることもしばしば。
メインストーリーだけを追うならば、手軽なボリュームのゲームである。しかし一度やりこみを始めると、その要素は膨大となる。プレイヤーのそれぞれのスタイルに合わせられるよう、作品に幅をもたせてあるのも、この作品が高評価となっている理由の一つであろう。
スター・ウォーズ“エピソード4~6”だけでも、印象に残っているシーン・好きなシーンは山ほどあるが、それらのすべてがこのゲームでプレイ可能だ。とにかく「このエピソードを語るなら、このシーンは外せない」という、ツボを押さえたゲームと言っていい。
その中でも特に筆者が感動したシーンを2つ紹介したい。まず1つ目は、“エピソード5”から、AT-ATと戦うシーンである。
個人的には「“エピソード5”といったらこのシーンである」といっても過言ではないと思っている。もちろんルークの乗るスノースピーダーを操縦し、射出したケーブルを巻き付けて転ばせるといった戦術もそのまま再現されている。そして、そのままプレイできる。
ファンとして、こんなに興奮するシーンは他にない。恥ずかしながら、感極まりすぎて目頭が熱くなってしまったほどだ。
ファンとして、こんなに興奮するシーンは他にない。恥ずかしながら、感極まりすぎて目頭が熱くなってしまったほどだ。
このシーンのように、ただキャラクターを動かすだけでなく「戦闘機を操縦する」場面も豊富に出てくる。帝国軍や反乱軍に限らず、多種多様な機種を動かせるようになるのも、本作がおすすめであるポイントの一つだ。
そして2つ目の感動シーンは、“エピソード6”のクライマックス、パルパティーン皇帝とのバトルシーンである。
何と言っても、このエピソードで一番興奮したのはこのシーンだった。
親子で共闘できるなんて、これほど嬉しいことはない。なんというか、この二人が肩を並べているというだけでもう感無量である。ボタンを連打する指にも、がぜん力がこもる。
このままクリアしてしまうのが惜しいと感じるほどだったが、幸いストーリーモードはチャプターを選んで繰り返しプレイすることが可能だ。
親子で共闘できるなんて、これほど嬉しいことはない。なんというか、この二人が肩を並べているというだけでもう感無量である。ボタンを連打する指にも、がぜん力がこもる。
このままクリアしてしまうのが惜しいと感じるほどだったが、幸いストーリーモードはチャプターを選んで繰り返しプレイすることが可能だ。
ストーリーモードの初回プレイでは、操作できるのはそのエピソードに登場するキャラクターに限られている。しかし一度クリアしてしまえば、次からはフリープレイモードとして好きなキャラクターを選んでそのチャプターを遊ぶことができるのだ。
連れ歩くキャラクターの組み合わせによっては、専用セリフの掛け合いが見られることもある。そういった小ネタを探してみるのも、このゲームならではの楽しみだ。
このゲームの面白いシーンを挙げようとすれば、他にいくらでも挙げることができるだろう。それはもちろん、元の『スター・ウォーズ』という作品がそれだけ素晴らしい作品であるから、ということは間違いない。
そしてその魅力を、上手く“レゴ”という形で再現してみせたこのゲームの力をこそ、筆者は評価したい。きっとスター・ウォーズという作品をあまりよく知らない人にも、その魅力は伝わっているはずだ。
コアなファンには「やっぱりスター・ウォーズって面白い!」という再発見を。
今までよく知らなかった人には「スター・ウォーズってこんなに面白いんだ!」という新発見を。
それぞれに届けてくれる、非常に素晴らしい作品である。
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